十人十色の十恋物語<短編集>
バイトがちょっと長引いた帰り道。
一人で歩く帰り道。
なんかやっぱり見られてる気がする。
こんな時にやっぱり誰かにつけられてる。
どうしよぅ…こわい。
とにかく人がいるところへ急がなきゃ。
あのカドを曲がったらコンビニがある。
急いで!!
私が走り出したら、
後ろからも走ってくる足音。
コンビニ!!
あのドアの向こうには誰かがいる。
ドア…
あと少し…
「 いやぁ…! 」
ドアに手をかけた私の手をつかんでいる知らない男性。この強さは男性だとわかる。
私の声にコンビニから人が出てきた。
私の手をつかんでいる男性をつかまえて、
私から放してくれた。
私をたすけてくれた人の顔も。
私を追いかけてきた人の顔も、
まだ見ていない。
コンビニの店長さんから缶コーヒーをいただいて、
まだこわいのか手が震えて缶を開けることも出来ないでいた。
「 もう大丈夫だよ。
警察がきたから。 」
その声に顔をあげると憲房くんだった。
コンビニから
たまたま私の帰る姿を見かけた時に
後ろを歩く男がいたんだ。
私を見かけるたびに気にはしていたんだと話してくれた。
「 だから私を見かけると憲房くんがいるって、
麻美ちゃんが言ってたんだね。 」
「 ありゃぁ、
見られちゃうんだね。
あの男をみたときから東雲さんが気になって。
警護してるように見ていたからね。 」
私は、その言葉に笑ってしまった。
「 東雲さん、
いつでも笑っていてね。 」
この笑顔と言葉に、
きゅん!とした。
あれ?
あれあれ?
きゅん!
私、こんなにきゅん!として…
もしかして…。
end
2012/03/05
一人で歩く帰り道。
なんかやっぱり見られてる気がする。
こんな時にやっぱり誰かにつけられてる。
どうしよぅ…こわい。
とにかく人がいるところへ急がなきゃ。
あのカドを曲がったらコンビニがある。
急いで!!
私が走り出したら、
後ろからも走ってくる足音。
コンビニ!!
あのドアの向こうには誰かがいる。
ドア…
あと少し…
「 いやぁ…! 」
ドアに手をかけた私の手をつかんでいる知らない男性。この強さは男性だとわかる。
私の声にコンビニから人が出てきた。
私の手をつかんでいる男性をつかまえて、
私から放してくれた。
私をたすけてくれた人の顔も。
私を追いかけてきた人の顔も、
まだ見ていない。
コンビニの店長さんから缶コーヒーをいただいて、
まだこわいのか手が震えて缶を開けることも出来ないでいた。
「 もう大丈夫だよ。
警察がきたから。 」
その声に顔をあげると憲房くんだった。
コンビニから
たまたま私の帰る姿を見かけた時に
後ろを歩く男がいたんだ。
私を見かけるたびに気にはしていたんだと話してくれた。
「 だから私を見かけると憲房くんがいるって、
麻美ちゃんが言ってたんだね。 」
「 ありゃぁ、
見られちゃうんだね。
あの男をみたときから東雲さんが気になって。
警護してるように見ていたからね。 」
私は、その言葉に笑ってしまった。
「 東雲さん、
いつでも笑っていてね。 」
この笑顔と言葉に、
きゅん!とした。
あれ?
あれあれ?
きゅん!
私、こんなにきゅん!として…
もしかして…。
end
2012/03/05