十人十色の十恋物語<短編集>
職員室のドアをノックして開けてみると、
納戸先生の姿はなく。
ちょっとホッとした。
まあ、いないんだから仕方ないよね?
宿題を半分出来上がったノートを机に置いて
職員室をあとにした。


納戸先生に言い訳をしたかったのに
明日しっかり言われてもらうとするかぁ。



翌朝、
やっぱりあのやり残した宿題が気になっていた。
自分でもビックリするくらい早い時間に学校にきていた。


「 ありえねぇ! 」


教室の時計をみた瞬間に自分の口から出た声の大きさにも、ありえなかった。


あれ?
私の机に昨日納戸先生の机に置いてきたノートがあった。


赤ペンで採点してあるよ。
半分しかしてない残りは説明が書いてある。
すごくわかりやすく。


最後に

[ 璃寛、けっこう出来るようになってきたね。
明日、この説明のところを解いて持ってきてください。
その時にしっかり教師の仕事させてもらいます。
なんてね。 ]


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