~チョコレート~奈美
「迷惑でしょ…。」
「いや。嬉しかった。」
悠君は真面目な顔つきになって
私に話し始めた。
「奈美がクラスで嫌なことを言われていたときも俺は奈美のこと悪く思えなかったし、奈美、俺のこと嫌いなのかとも思ってて…だからもらえたときはめちゃめちゃ嬉しかったよ?」
悠君の優しい言葉に
私は泣き崩れた。
「…。っ…。ゆぅっ…くん…。」
「なに?」
「私…入学…したときから…」
「…」
今しかないと思った。
2人だけの時間。
悠君は私の隣にいる。
「ずっと好きでした…。」
悠君は困った顔をしたり驚いた顔をしたり
嬉しそうな顔をしたりして
「ありがとう。…全然知らなかったわ。」
っていった。
やっぱりだめだよね…。
「悠君は…すきなひとっ…いるの…?」
「いるよ。」
胸がずきんとした。
「そ…っ…。」
私はその場で泣き崩れた。
悠君がいるのに。
我慢できなかった。