~チョコレート~奈美
一人の屋上。
悠君はもういない。
「悠君はもっと可愛くて
周りから愛される子と
付き合って、
幸せになってね。」
私は涙がこぼれないように
空を向いて
そう呟いた。
悠君には私なんかじゃダメだよ。
悠君みたいなかっこよくて優しくて
すっごくいい人。
私がとっちゃいけない。
私はいままでなにも努力していないのに…
とっちゃいけない…。
「悠君…。」
私は泣いた。
「悠…君…」
悠君のことはこれかもずっと
ずっと好きでいる。
すごく優しい悠君。
笑顔がかわいい悠君。
全部好き。