惑溺
 

「じゃあ、由佳は?
お前は何を考えてんの?」

顔を上げると、真剣な顔をしたリョウが目の前に立っていた。

「真面目な彼氏にプロポーズされて、このまま結婚するのは面白くないから独身のうちにちょっと遊ぼうと思っただけ?
そんな時に丁度よく迫ってきた男がいたから寝てみただけ?
先生は優しいから浮気がバレたってきっと許してくれる。
強引に酒を飲まされて無理矢理迫られたって事にすれば自分は悪くない……」

「……やめて!!」





そんなんじゃない
そんなんじゃない……ッ!
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