激甘Milk*Tea+





「冷たいのね。」


「いえ、そんなことは。」


「…もう他人、だから?」


少し悲しげに笑っているが、目が俺を試すかのように光っている。


「職場の先輩だから、です」


しっかりと目を見て言い返す。




「つれない子。だんだん泰之さんに似てきた?」


「…この話は、仕事に関係ないかと」



兄貴の名前があがり、もう終わらせたいと思った。



「ふふ、話それちゃったね。だから、私が言いたかったのは………」


再び俺の耳元に顔を近付け、その容姿からは
想像もつかないくらい低い声で



「裕之くん次第で菅村 秘美は…」


とだけいい、放課後楽しみにしてるわ
と自分の机へと戻っていった。




俺は自然と膝の上に拳をつくっていた。



いつだ、いつバレた?

あいつのことだ、秘美の周りに
手を回して絶対なにかしてくる。


でもなんで今更?

兄貴と上手くいかなかった腹いせか?



考えても答えなど出る筈もなく、
放課後あいつに会うことを決心した。





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