激甘Milk*Tea+
「睨まないでよ。ま、裕之くんはなにしても絵になるけど。」
にこりと気持ちのない笑顔を俺に向ける。
「また気持ちにもないことを。」
ふっ、と鼻で笑い目線を窓に向ける。
だいぶ暗くなってきたな…
雲行きも怪しいし。
秘美、どうしてんだろうな。
なんて考えていると、
「菅村さんのこと考えてる?」
俺の頬に手が触れた。
秘美のものより少し暖かかったが、俺好みではなかった。
「違う。つか触んな」
パシッと軽い音が教室に響く。
「隠さなくたっていいのに。私、自分の目で見たもの。」
「…自分の目、だと?」
これには少し驚き、思わず相手の目を見る。
「やっと見てくれた♪」
──イラッ
まじこいつ苛つく。
昔俺が好きだった性格には面影はなく、
変わらないのはその容姿くらいだった。
猫かぶってた奴に惚れていた、とかまじ笑えねぇ。
「裕之くんさ、私も地元一緒ってわかってる?」
「…なに、今更。」
それぐらい知っている、という気持ちで睨む。