激甘Milk*Tea+
「私見たんだよね、これ。」
そう言い俺の目の前に差し出された携帯。
その画面には仲良さげに話している男女が写っていて──それは紛れもなく俺と秘美だった。
「…家庭訪問だよ。親御さんが今いねぇっつーから。」
「苦しい嘘ね。ならこれはどう?」
意地悪そうに微笑み、再び俺に携帯を向ける。
「……っ…」
───嘘が…つけなかった。
もう一枚の写真には、キスをしている俺と秘美が写っていた。
「…もう嘘はつかないのね。」
ついても一緒だもんね、と俺に詰め寄るこいつ。
「…なんかあるんだろ?目的が」
はぁ、と溜め息と共にでた。
「だから言ってるじゃない。より、戻したいの…」
男を煽るような手つきで頬をつうと撫でる。
「無理だ…って言ったら?」
そうね、と少し考える素振りを見せたあとニヤリと笑い、
「裕之くんの愛しの秘美ちゃん…殺っちゃおうかな♪」
「………は?」
な、に言ってんだよ、こいつ。
殺るって…正気じゃねぇ。
驚き、こいつの目を見ると、その目は何色も宿さず、死んでいるようにも見えた。