激甘Milk*Tea+
なんだろう、懐かしい匂いがする。
暖かくて優しい、そんな匂い。
私に微笑みかける、ゆうちゃんが見える。
「──…ゆうちゃん!」
呼び掛けてもただ笑うだけで、私に近寄ってくれない。
むしろ遠退いていくばかりで。
なんで?なんで遠くに行っちゃうの?
お願い、私のそばから居なくならないで…。
「──っ…み…秘美!」
「っ…日向…?」
目を開けると、心配そうに私を見つめる日向がいた。
知らない間に、また寝ていたらしい。
「…大丈夫?」
「……え?」
「泣いてた…から」
泣いてた?
って私、泣いてたの?
頬に手をやると水滴が手のひらについた。