激甘Milk*Tea+
「けどなんで誘惑する必要があるんだよ?」
少し眉間にシワを寄せ、怪訝そうに私を見つめてくる。
「え、あ…えと…」
まさかそこまで聞かれると予想していなかった私は、咄嗟に都合のいい嘘も吐けず言葉に詰まる。
「a quarrel(喧嘩)…とか?」
「日向……鋭すぎ。」
ははっと乾いた笑いが部屋に響いた。
「…I really am sorry.」
ごめん、と日向が英語で謝ってきた。
私の前だと、まだ英語で話す癖が少し抜けていないみたいだ。
「日向が謝ることないよ。」
日向に笑顔を向け、今の私の心境と現状を話した。
「──松本、殴りてぇ…!」
「な、殴っちゃ駄目!」
「…うなされるまで病んでるのに、『あぁ、そうですか』って見てられるかよ。」
日向がベッドに上がってきて、そのまま私を抱き締めた。