激甘Milk*Tea+
「──失礼します、さようなら。」
無事採点も終えて、電車で通っているため職員室を出て正門へ向かうため廊下を歩く。
─と、金髪の頭をした少年が視界に入った。
制服からしてここの生徒だとわかるが、綺麗な金髪に澄んだ青い瞳の少年は見たことがなかった。
──転校生か?
直感でそう思った俺に、その少年は近づいてきた。
下校時間もとっくに過ぎていて、もう6月だが辺りは薄暗くなり始めていた。
こんな時間に生徒がいるはずもなく、廊下には俺とその金髪に青い瞳の生徒だけ。
近づいてくる少年の顔は徐々にはっきりとして見えた。
凄く、綺麗な顔立ちをしていた。
「下校時間過ぎてるよ。まだ帰らないの?」
なるべく優しく話しかけてみる。
─が、少年はその綺麗な顔からは想像もつかない言葉遣いで話した。
「お前が『なおくん』か?意外と好青年そうじゃん」