激甘Milk*Tea+
んー、俺なりに褒めたつもりなんだけど…
綺麗って言葉、男の子には間違えた褒め言葉だっけ?
無言でずんずん進んでいく少年を後ろから見つめ、小さく溜め息を吐く。
にしても…一体俺に何の用があるんだ?
少年はピタリ、とあるところで止まった。
ここって…体育館裏?
うん、なんというか…すごくベタだと思う。
「…えっと何の話、かな?」
とりあえず微笑んでみるが、作り笑いにすぎない。
「……あんた、まだ秘美に気あんの?」
「…え?」
「だから、まだ狙ってんのかって聞いてんの」
「狙ってないけど…」
すごい勢いで俺を睨み付ける少年。
なんなんだ。
この少年の心が読めない。
「…もしかして秘美の心配をして?」
「当たり前だ!彼氏が出来ただけでも心配っつーのに…」
あぁ…この子は本当に秘美を大切に思ってるんだな。
「いい奴だな。」
「…っ!うるせぇよ!」
照れたのか、少し頬を赤く染めた少年は素直に可愛いと思えた。