激甘Milk*Tea+





俺だって“守る”なんて、口先ではいくらでも言えることくらいわかってる。


「…わかってるけど……他に方法はねぇんだよ…」

「本当にそれしかないのか?」

「…は?」


頬杖をつき、にやりと笑う迅は不覚にも大人びて見えた。


「ひぃの味方はお前一人じゃないんだぞ?」

「……あぁ」

「学校に行けば苺ちゃんたちが、夜になればお前だけじゃない。美紀だって、俺や尚輝、日向くんだっている。」

「……おう」


守ることで必死になってた俺は、秘美を支える人達の存在を忘れていた。

───俺だけが、秘美が大切で、守りたいわけじゃない。

みんな…同じなんだ。


改めて仲間の大切さを思い知り、柄にもなく泣きそうになった。

俺が招いた事なのに…


「…まぁ要するに、だ。」

「おん?」

「お前のせいじゃないし、そう思い詰めんなよ」

「……おう。サンキューな」


一言礼を言うと、いつものように、にかっと優しく笑った。


……俺は幸せ者だ。





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