激甘Milk*Tea+





教室に戻ると光と栄嗣が私たちに寄ってきた。


「さっき、日向と十優と話してたやろ~?」


ぎゅうぎゅうと抱き着いてくるのは、


「ちょ、光!まだ汗引いてないからっ」


今はまだ5月下旬。

かといって、体育で全く汗をかかないわけもなく
ほんのりと額には汗が光っている。



「ん?あぁ、そんなん俺もやし。気にしたら負けやろ~」


…いやいや。

笑ってるけどそもそも負けとかないし、それ以前の問題かと…


「光、お前は秘美の彼氏かよ(笑)」


ペチッと可愛い音を立てながら栄嗣が光を叩き、私から離す。


「ってぇ!ヒデっ、痛いやん!」


「ははっ、俺は秘美と苺の兄貴だからな」


「「わーい♪」」


両手を挙げ喜ぶ私と苺。



「…え、じゃあ俺のポジションなんなん?」


「んーお隣さん、とか?」


真剣な顔で答える栄嗣はボケてるのか本気なのかわからない。


「「…栄嗣、本気?」」


念のため確認してみるが、

「え、本気だけど。」


……うん、必要なかったみたい(笑)






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