激甘Milk*Tea+





「……駄目だ。」


ゆうちゃんがそう言ったと同時に私から離れた。



「……っ…」


よくわかんないけど、助かった~。

そう思い、熱くなった身体と顔、うるさい心臓を落ち着かせるべく目を瞑り、深呼吸をした。



「秘美、ごめん…」


「え、なにが?」


いきなり訳のわからないことを言い出すゆうちゃんを見上げ、首を傾げた。


その次の瞬間に、

「わ!な、なにっ!?」


気がつけばゆうちゃんに、お姫様抱っこされてる私。


お姫様抱っこなんて何年ぶりだろう、なんて一瞬思った私。

だけどそれよりも…


「なんで二階あがるの?」


ゆうちゃんは私を抱いたまま、階段に足をかけていた。


「……もう、無理なんだよ。ごめん。」


と、まだ訳のわからないことを言い続けるゆうちゃん。


「ねぇ、それなんの話?私ゆうちゃんになんかされたの?」


「……」


あー、ゆうちゃん黙っちゃったよ。

ほんとなに?


一人辿り着くはずもない答えを考えていると私の部屋についた。





< 85 / 151 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop