激甘Milk*Tea+
だけどね、これだけは言わして?
「だから……ありがとう」
そうなおくんに笑いかけたら、なおくんは綺麗な涙を一粒流した。
「ほんとごめん……」
「もういいってば。それ以上言うと、私、もう口きかなーい。」
ふい、と私が怒ったふりをして顔を反らすと
「わっ、それ困る!謝んない、謝んないから!」
と、慌てるなおくんを見て思わず吹き出した。
「…え、なんで笑ってんの?俺、からかわれてる?」
「ごめん、ごめんっ。なんかなおくんの慌てるとこ見たの初めてで」
「あー…俺、完璧な優男演じてたからな。あれからは演じるのやめたから、素だけど。」
ばつが悪そうに頭を掻くなおくん。
「…じゃあこれからも素で、仲良くしてね♪」
私が笑顔で言うと、
「当たり前にな!裕之さんと幸せにな。俺、一番の味方だから♪」
よしよし、と頭を撫でられ、うん!と子供のように喜んだ。
「……ところで、体育館ってどっち?」
「…なおくん、迷子だったんだね。迷子のなおくんとか、なんか調子狂うよ~」
あはは、と二人笑いながら体育館に向かった。