激甘Milk*Tea+
色々考えているうちにも、尚輝はどんどん俺も立っている、教師のいるところへ近づいていた。
各教師に挨拶をし、そして最後は俺の前で止まった。
「…お久しぶりです、裕之さん。一ヶ月間お願いし「知ってたのか?」…え?」
ペコリと頭を下げていた尚輝が驚いたように顔を上げた。
「だから…アイツのこと、知ってたのか?」
他の教師がいる手前、名前は出せない。
アイツ…?と少し考えたが、すぐわかったらしく
「知らなかったです。」
と、苦笑いを浮かべ、首を左右にふった。
「俺…ちゃんと謝りました。許してもらう気じゃなかったんですけど…」
ふぅ、と一呼吸おき、
「やっぱりあの子は、優しいですね。こんな俺にありがとうって言ったんですよ。」
「……は?」
ありがとう、だと?
ったく…お人好しにも程があるっての。
「今の幸せがあるのは、なおくんのおかげでもあるって、言ってくれました。俺っ…「もう、いいよ」」
「…え?」
知らないうちに少し泣きそうな顔になっていた尚輝。
こいつはこんなになるまで自分を追い詰めて、反省してたんだ。
秘美が許したなら、俺はなにも心配することはない。