近いようで、遠い存在のキミ (完)
メガネの奥にある瞳が私を捕らえる。
――わっ!
油断していたら、吸い込まれそうだ。
落ち着け、私!
彼が口を開く。
「…驚いた。偶然ってあるんだね…この前助けてくれた子、だよね?」
「――!」
やっぱり、ハルカ…!
ウソだ…信じられない…。
ハルカは動けない私を見て、微笑む。
ハルカの笑顔に、私の心臓がドキッと跳ね上がったのは…言うまでもない――…。
これが、私たちの、全てのハジマリ。