近いようで、遠い存在のキミ (完)
 

*********


大好きな雑貨屋さんがある裏通りから、表通りへと向かっている途中だった。


彼と出逢ったのは。





―――ドンッ!


私は出会い頭に誰かとぶつかる。


「!?」


「ひゃっ!?ごっごめんなさ…っむぐっ!??」


急に息ができなくなる。


ちょ、なにっ!?


ぶつかった人の顔を確認することもできないまま、私の口は塞がれ、身体は建物の壁に押さえつけられていた。

 
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