近いようで、遠い存在のキミ (完)
3.嵐の夜のデキゴト
 

**********


試験も残り3教科になった頃。


「うぅ…」


私は教科書を放り出して、部屋の端っこで、クッションを抱えて小さくなっていた。


ゴロゴロゴローっ


「ひぇぇぇぇっ!」


耳をふさいでも聞こえてくる音。


雷さま~お願いだから怒るのやめてくださぁぁぁい!


勉強、ちゃんとしますからぁぁぁ!


…私は雷が大の苦手だ。


「もうやだー…早くどっか…!」


窓の外がピカッと光るのが目に入った。


「ひっ」


来る…これは大きい…!


ドッシーン!


「やっ」


ゴロゴロゴロ…


も、無理…。


へなへなと身体の力が抜ける。


「うぇ~ん…こわ」


と、その時。

 
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