近いようで、遠い存在のキミ (完)
4.初めてのイバショ
 

*******


――あの嵐の日から、ゆうくんにパッタリと会わなくなった。


今日で、ちょうど1ヶ月だな…。


私の生活パターンは今までと変わらないし、たぶん、変わったのはゆうくんの方。


私がゆうくんの部屋の前を通る時には、いつもゆうくんはいないみたいで。


朝はわからないけど、夜はいつも電気がついていない。


もしかしたら、ずっと家に帰ってきていないのかもしれない。


仕事が忙しいのかな…。


ポッカリと心に穴が開いた気がする…。


出逢ってから2ヶ月も経っていないのに、ほんの少し会ってないだけでこんなに寂しい。


私の中でゆうくんがこんなにも大きな存在になっているなんて。

 
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