近いようで、遠い存在のキミ (完)
 

「久しぶり、だね?」


ゆうくんが後ろから近付いてくる気配を感じる。


待って…まだ来ないで。


深呼吸をする。


泣くな、私。


「…りっちゃん?」


「――あっ、久しぶり、だね!」


私は思いきってゆうくんの方にくるっと振り向いた。


私は目を疑う。


「ゆ、ゆうくん?」


「あ、やっぱ、変だよね?」


目の前にいるゆうくんは、最後に会った時のゆうくんとは違っていた。

 
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