近いようで、遠い存在のキミ (完)
 

……夢、かな。


だって、おかしいでしょ?


ゆうくんが私のことを、なんて。


夢なのに、頬を伝う涙の感覚は本物みたいだ。


「…ごめんね?困らせてるよね」


「――…!」


違う!


私は声が出なくて、首を横に振ることしかできない。


けど、伝えたい…!


私の気持ちを。


夢でもいい。


こんな夢を見れるだけでも、目が覚めた時には幸せな気持ちになれるから。

 
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