マイルド・ガールとワイルド・ボーイ2
もしもオレが知り合ったばかりの女にキスなんかされたら………ウワ、背筋が凍るわ。


頭をブンブン振って、抱きしめてる連香に視線を戻した。


「ごめん」


連香がモゾモゾ動き、オレと目を合わす。


目には怒りの色が浮かんではいたが、涙はもう見えなかった。


「……なんでキスなんかしたの?」


刺々しい声で尋ねられ、目が泳ぐ。


「私…私、ファーストキスだったんだよ!?女の子にとってファーストキスはとても大事なものなのに、こんな………」


連香の手が、オレの脇腹あたりの制服をキュッ…と握りしめた。


カワ……おっとっと。
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