マイルド・ガールとワイルド・ボーイ2
遠ざかってゆくキレイな長い黒髪。


オレの足は、地面に根っこが生えたみたいに動かなかった。


しっかりしろ……オレ。


アイツの事傷つけっぱなしなんて、オレ小川より男として最低だぞ!!





「――――好きだ!!」





もし誰かに聞かれたら……なんて、全く考えないで叫んだ。


連香の足が、ピタッと止まる。


「え………?」


呆然と立ち止まった連香の近くまで行って、息を整えた。


「…………好きだ。本気だ」


真剣な顔と声で、キッパリと告げた。


連香の口が、驚きのあまり半開きになっている。
< 117 / 431 >

この作品をシェア

pagetop