マイルド・ガールとワイルド・ボーイ2
「だな。両親と乃唖の4人。実を言うとオレアニキが欲しかったんだけど、いるのはナマイキな妹だけ。あーあ、男兄弟欲しかった」


千梨は様々な形の白い雲が浮いている空を見上げ、軽く息を吐いた。


「…………」


落ち込むな言われたのに、私のテンションはまた下がる。


もちろん千梨は、私の変化を見逃さなかった。


「連香、どうした?顔曇ってるぞ」


「ごめん、千梨……」


「ハァ?なんで謝って来るワケ?」


「だって…私にお兄ちゃんか弟がいたら、千梨と遊べたかもしれないのに……」


私にも兄弟でいるのは妹の紀右だけ。
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