皇子と私

佐喜が走って私の側に来た。


「さ、…………さ……き…」


佐喜は目を丸くして私を見た。


「………つかまれ!!!!!!」


差し出した手を握ると、佐喜は軽々と私を持ち上げお姫様抱っこをした。


「…………さき…」


「大丈夫だ…もう撃ってこないだろう。こんな中で撃って来る奴はほとんどいない…」


目を閉じた。
何故だかすごく安心したから…




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