皇子と私


そう言おうとしたとき、私の腕が力一杯引っ張られた。


「同情なんてものじゃない!!!!!!!…………結婚させてくれるように頼んだのは、俺だ。」


引っ張られた先は、佐喜の腕の中だった。


「俺が王妃に頼んだんだ。」


「………どうして……??」


佐喜は、私を抱き締める腕の力を強めて言った。


「ずっと好きで………もう、失いたくなかったから………」




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