桜☆武勇伝
「で、あの男は今日転校してきたみたいだね。北条桐。この女と同じクラス」
「あっそ」
北条の方はどうでもいいみたいだった。
そして、あたしをジロジロ見てきた。
「あんさ…なんでお前みたいな優等生がここにいるわけ?ここが俺ら雷桜舞恋のテリトリーだって知ってるだろ?」
「………」
もともと屋上は先生以外立入禁止じゃないの?
「怖くて声もでないのか?」
リーダーの男はニヤリと笑う。
「いや、考えてただけ。気にしないで」
「「「!!」」」
「そうか…怖かったわけじゃねぇのか…フッ…」
「?」
いきなり笑われても困る。
もう電話なんて後ででいいからさっさと教室に戻りたい。
きっともう6時間目始まってる…。