桜☆武勇伝
「あゆ美、何があったか俺らに全部話せ」
「はい…」
涙を拭いたあゆ美はゆっくり口を開いた。
「察しの通り死龍団にやられました」
「チッ…アイツら…!」
禅は手をグッと握り、苛立ちを見せた。
「あゆ美が一人でいるとこ前々から狙ってたみたいです」
「龍はいたの?」
「いませんでした。でも…」
あゆ美が俯いた。
「10人はいました」
あゆ美のことよくわかってるね。
一人で8人までしか倒したことがないこと事前に調べたか…。
「あゆ美、情けないです…。すみません、姉さん…」
「なんであたしに謝る?」
「奴ら…姉さん探してました」