僕等の恋に愛はない
「祝詞と麻績は?あいつらは安全か?祝詞なら結婚式はまずぶち壊しにするだろうな。麻績なら出て行かないだろうけど…?」
「…椿ちゃんが危ない!」
「結局あいつ等四人の誰かに体を渡した時点で、椿の身は危険に晒されることになるだろ」
タバコの箱を握り締め、ライターを地に叩きつけた狼狽は空に吠えた。
「椿!お前なに考えてやがる?!!」
怒声は結婚式場ではありえないはずなのに、狼狽は人目など全く気にせず怒鳴った。