ランデヴー II
「ゆかりだって、その気になればすぐ手に入る幸せだよ? 頑張んなよ」
「えー、そんな簡単じゃないよ……」
「簡単だよ。選り好みさえしなければね」
ふふんと意地悪そうに笑う佐和子を横目で睨み、お茶をコクリと飲み込んだ。
「これ、有り難うね。早速使わせてもらうわ」
「あ、うん。使って使って」
出産祝いは、ピンクのおくるみにした。
肌触りが最高に良く、少し奮発したものだ。
裾には美咲ちゃんのイニシャルである『M』の刺繍を、お店で入れてもらった。
大きめだから、しばらくは使えるだろう。
「ゆかりもさぁ、いい加減ちゃんとした恋愛しなよ。いないの? いい人」
「んー……そうだねぇ」
陽介と別れてから2年――。
私に恋人らしい恋人はできずにいた。
「えー、そんな簡単じゃないよ……」
「簡単だよ。選り好みさえしなければね」
ふふんと意地悪そうに笑う佐和子を横目で睨み、お茶をコクリと飲み込んだ。
「これ、有り難うね。早速使わせてもらうわ」
「あ、うん。使って使って」
出産祝いは、ピンクのおくるみにした。
肌触りが最高に良く、少し奮発したものだ。
裾には美咲ちゃんのイニシャルである『M』の刺繍を、お店で入れてもらった。
大きめだから、しばらくは使えるだろう。
「ゆかりもさぁ、いい加減ちゃんとした恋愛しなよ。いないの? いい人」
「んー……そうだねぇ」
陽介と別れてから2年――。
私に恋人らしい恋人はできずにいた。