ランデヴー II
倉橋君との関係を疑われ、信じてもらえずに、だからといってそれは賢治だけが悪い訳ではない。
私自身に後ろめたい思いがあり、全てはそこから始まっていた。
心から賢治を愛そうと決めながらも、そうできないブレブレの気持ちがあるからこそ、私も賢治に信じてもらえるまで縋ることができないのだ。
――別れた方が、いいのかもしれない。
脳裏にはそんな思いがチラつく。
あの時「こんなことで駄目にはならない」と強く願ったはずなのに、今はそんな弱気な思いでいっぱいだ。
良く、どこからが浮気なのか――そんな話を耳にすることがある。
倉橋君に心奪われる私は、既にそれを侵していると言えるのだろうか。
そんなつもりはないと言っても、どうしようもなく倉橋君のことを考えてしまう時点で、それは既にアウトなのだろうか。
どうすればいいのか、考えても考えてもわからなくて。
迷って悩んでそれでも答えは見付けらないままに、時間だけが過ぎていくのだ。
紗英ちゃんが投げた小さな石の波紋は大きな波となり、私の全てをグラグラと揺るがし続ける。
まるで溺れてしまいそうになる程に。
私自身に後ろめたい思いがあり、全てはそこから始まっていた。
心から賢治を愛そうと決めながらも、そうできないブレブレの気持ちがあるからこそ、私も賢治に信じてもらえるまで縋ることができないのだ。
――別れた方が、いいのかもしれない。
脳裏にはそんな思いがチラつく。
あの時「こんなことで駄目にはならない」と強く願ったはずなのに、今はそんな弱気な思いでいっぱいだ。
良く、どこからが浮気なのか――そんな話を耳にすることがある。
倉橋君に心奪われる私は、既にそれを侵していると言えるのだろうか。
そんなつもりはないと言っても、どうしようもなく倉橋君のことを考えてしまう時点で、それは既にアウトなのだろうか。
どうすればいいのか、考えても考えてもわからなくて。
迷って悩んでそれでも答えは見付けらないままに、時間だけが過ぎていくのだ。
紗英ちゃんが投げた小さな石の波紋は大きな波となり、私の全てをグラグラと揺るがし続ける。
まるで溺れてしまいそうになる程に。