ランデヴー II
「好き」と言われると、それまで何とも思っていなくてもその人のことを意識してしまうのは普通の感情だと思う。
私は翌日からモリケンのことをかなり意識してしまっていた。
今の私は特別好きな人がいなければ、彼氏いない歴も既に2年になる。
あんな風に元々心を許していた人から突然想いを告げられ、私の心はかなり動いていた。
しかも、以前よりもモリケンが優しくなったように感じる。
例えば、必要な書類を私の分も一緒にプリントアウトしてくれていたり。
例えば、会議の準備をする私を手伝って、ステープル済みの大量の書類を運んでくれたり。
そんなちょっとした優しさが照れ臭くもあり、でもとても嬉しかった。
あぁ、モリケンとだったら……と。
私の頭の中には、未来の妄想までもが勝手に膨らんでいく。