ランデヴー II
でも……私の中の何かが、ガンガンと耳元で鐘を鳴らす。


こんなにも落ち込んだ倉橋君を、1人にしてはいけないと。


そんなことをしたら、きっと……後悔する。



この時の私は、わざと他の何も考えないようにしていた。


私のことを縛る全てのしがらみを、頭の中から追い出して……。



ただただ今は何に捕らわれることなく、自由な気持ちで倉橋君の傍にいたいと。


心がそう叫んでいるようだった。
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