ランデヴー II
幸せな結婚――。



佐和子を見て、憧れた。


羨ましかった。


あの幸せを、私も手にできるの?



度々モリケンのことを目で追ってしまう私の中で、日に日にその存在が大きくなっていく。


これは恋……なのだろうか。



何となくそう思うようになっていた、12月の始め。


仕事のメールに混ざって、件名のないメールが来ていることに気付いた。



差出人はモリケンで、瞬間胸がドキッと高鳴る。


件名が書かれてないということは、プライベートなメールということだ。


逸る胸を抑えつつそれを開く。



『週末暇だったら、デートしない?』



ストレートにたった1文だけ、そう書かれていた。


モリケンらしさに、思わずクスリと笑みが浮かぶ。
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