ランデヴー II
日曜日は、見事な冬晴れだった。
乾燥した空気に、息が白くなって宙に浮く。
まだまだ厳しい寒さには遠いが、私は少し厚手のコートを着込んだ。
少し背中の開いたニットに、スカートを履きたかったから。
久しぶりのデートに、少し浮かれていたのかもしれない。
私を誘ってくれたモリケンの為に、メイクにもファッションにも気合いを入れた。
モリケンに指定されたのは、某臨海都市にある駅だ。
改札を出ると、彼は既にそこに立っていた。
5分前に到着した私よりも先にいるなんて、意外と律儀な彼に少し驚く。
どちらかと言えば、ルーズな方だと思っていたから。
「早いね」
そう後ろから声をかけると、「おう。遅いな」と返される。