ランデヴー II
その一連の流れを見ていた佐和子は、盛大に溜息を吐き出す。



「あーやだやだ、ラブラブって感じ? 私も早く旦那帰って来ないかなぁ」


「って、佐和子が友達来るからって追い出したんでしょう?」


全くもう……と呆れながらも、光輝のこの行動に私の胸はドキドキと鼓動を繰り返していた。



あれから1ヶ月が経ち、私は彼の意外な一面に驚くことが多い。


ずっとクールでポーカーフェイスだと思っていたが、実はかなりの甘えただったり。


時には我が儘な所もあったり。



それでもその全てを愛しく思える。


そして、そんな日々が幸せだ。



「まぁこれでゆかりも落ち着いてくれるといいんだけどね。倉橋君、こんなゆかりだけどこれからもよろしくね?」


「はい、もちろんです。死ぬまで傍にいるつもりです」


「え!?」


倉橋君の突然の発言に私は驚き声を上げ、その顔をまじまじと見た。


だが彼はいつものポーカーフェイスで、まるで何事もなかったかのように涼しげな顔をしている。
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