ランデヴー II
「ちょっとそれ、プロポーズ? やるなぁ、倉橋君」
「まぁ……。だってこんなにも長い間片想いさせられた人は、ゆかりさんが初めてですからね。ずっと繋ぎ止めておかないと……」
佐和子にからかわれ、倉橋君にそんなことを言われ、私は恥ずかしさに顔が熱くなった。
でも内心ものすごく嬉しくて、心躍っていたりもする。
そんな私達のすぐ傍で、突然美咲ちゃんが大声で泣き出した。
何か気に入らないことでもあったのだろうか。
「あー、どうした? バカップルに当てられちゃったのかな?」
美咲ちゃんの元へといそいそと向かいながらも、佐和子のその顔はニヤけていた。
全くもう……と小さく溜息を吐いてチラリと光輝に目を向けると、美咲ちゃんをあやす佐和子の姿を優しい眼差しで見つめている。
「バカップルだって」
光輝は私に視線を移すと、まんざらでもなさそうにそう呟く。
そしてクスリと笑みを浮かべ、私の手に指を絡めた。
そこにはより一層優しく微笑む光輝の顔がある。
いつだって同じ、憂いを帯びた温かい瞳を、彼は私に向けてくれる。
「まぁ……。だってこんなにも長い間片想いさせられた人は、ゆかりさんが初めてですからね。ずっと繋ぎ止めておかないと……」
佐和子にからかわれ、倉橋君にそんなことを言われ、私は恥ずかしさに顔が熱くなった。
でも内心ものすごく嬉しくて、心躍っていたりもする。
そんな私達のすぐ傍で、突然美咲ちゃんが大声で泣き出した。
何か気に入らないことでもあったのだろうか。
「あー、どうした? バカップルに当てられちゃったのかな?」
美咲ちゃんの元へといそいそと向かいながらも、佐和子のその顔はニヤけていた。
全くもう……と小さく溜息を吐いてチラリと光輝に目を向けると、美咲ちゃんをあやす佐和子の姿を優しい眼差しで見つめている。
「バカップルだって」
光輝は私に視線を移すと、まんざらでもなさそうにそう呟く。
そしてクスリと笑みを浮かべ、私の手に指を絡めた。
そこにはより一層優しく微笑む光輝の顔がある。
いつだって同じ、憂いを帯びた温かい瞳を、彼は私に向けてくれる。