ランデヴー II
更に高く鳴る鼓動と、パッと正面にあるモニターに映し出される倉橋君の姿。
何というタイミングの悪さだろう……と、目の端がチカチカとなる。
きっと賢治も私の体越しにこの画面を見ているはずだ。
「け、賢治、ごめん。離して……?」
ギュウギュウと抱き締める腕に手をかけ、無理矢理振り解こうとするが、賢治がその腕を放してくれる気配はない。
「賢治……おねが――」
「あいつと……」
私の言葉をかき消すように、賢治が口を開いた。
「倉橋と、付き合ってんのか?」
そう問われ、思わずびくりと肩が震えた。
そしてそれが、図らずもまるで答えのようになってしまう。
「……だよな」
落胆したような賢治の声と共に、するりとその腕が解けた。
賢治の熱い体が離れ、濡れた背中をひんやりとした空気が撫でる。
何というタイミングの悪さだろう……と、目の端がチカチカとなる。
きっと賢治も私の体越しにこの画面を見ているはずだ。
「け、賢治、ごめん。離して……?」
ギュウギュウと抱き締める腕に手をかけ、無理矢理振り解こうとするが、賢治がその腕を放してくれる気配はない。
「賢治……おねが――」
「あいつと……」
私の言葉をかき消すように、賢治が口を開いた。
「倉橋と、付き合ってんのか?」
そう問われ、思わずびくりと肩が震えた。
そしてそれが、図らずもまるで答えのようになってしまう。
「……だよな」
落胆したような賢治の声と共に、するりとその腕が解けた。
賢治の熱い体が離れ、濡れた背中をひんやりとした空気が撫でる。