ランデヴー II
「まぁいつか告ろうとは思ってたんだけどな。菅原が俺の目の前でお前のこと合コンなんかに誘うから、もうこれは今言っておかねーと、って」


そうか、きっかけはみっちーの合コン話だったんだ……。


確かにあの時私を誘うみっちーのことを、モリケンがやんわりと牽制していたような……。



じゃぁ今こうしてモリケンと2人並んでいられるのは、みっちーのお陰なのかな。


そうぼんやりと考えていたら、不意に力強く肩を抱き寄せられた。


元々体が触れそうな距離だったが、今はその隙間は埋まり、熱い体温を感じる。



かなりの速さで胸を刻む音が、モリケンにも伝わっているかもしれない。


だが同時に、モリケンの鼓動も伝わってくる。



「俺……お前のこと、大事にするから」


そう耳元で囁くように言われ、思わず肩が震えた。


ゆっくりと見上げたすぐ傍にモリケンの真剣な瞳があり、ドクンと胸が高鳴る。



「キス……したくなった」


吐息がかかる程の距離でそう呟くと、返事を待たずにモリケンは私の唇にチュッと触れた。


煙草の匂いが鼻腔をくすぐる。
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