ランデヴー II
「それがさー、色々と微妙でさぁ……」


「何?」


「みんな年下で、何か軽いんだよね。一応連絡先は交換したけど……付き合うまではいかないかなぁ」


「そっか。残念だったね」


「うん……。まぁでも、また次があるしね」


みっちーはそう言うと、「来週は友達主催の合コンでー」と指折り数え始めた。


いつもながら、その途切れることない前向きなパワーが羨ましい。



「で、結婚とか考えてるの?」


「え? 結婚?」


再びみっちーの質問が始まり、困った私はやっぱり賢治を見てしまう。


すると彼は何の淀みもなく、すらりと答えた。



「俺はな。ゆかりはどうだかわかんねーけど」


小さく肩を竦めてチラリと視線を投げかけられ、驚いた私は一瞬固まった。


賢治が当然のように結婚を意識していることに、胸が高鳴る。
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