ランデヴー II
何故あの時倉橋君の手を取らなかったのだろう。
何故あんなにも傷付ける道を選んでしまったのだろう……と。
でも全ては既に時遅しで、失ったものを取り戻すことはできない。
それから半年程が経って倉橋君が異動することになり、ようやく私は平穏を取り戻すことができたような気がしていた。
1度だけ、倉橋君と前田さんが2人で会社を出る姿を見かけたことがある。
だが、私はそれを見ないふりをした。
考えないようにした。
そうすることで、だんだんと忘れられると思った。
あれからずっと、私は好きになれる人を捜し求めていたのだ。
倉橋君のことを思い出さなくなる程に、大好きになれる人を……。
みっちーが誘ってくれる合コンに参加したり、短大の時の友人が紹介してくれる男の人と会ってみたり。
でもそういう出会いは私を警戒させるだけで、いまいち結果には結びつかない。
賢治に想いを告げられたのは、そうして探すことすら諦めかけていた頃だった。
何故あんなにも傷付ける道を選んでしまったのだろう……と。
でも全ては既に時遅しで、失ったものを取り戻すことはできない。
それから半年程が経って倉橋君が異動することになり、ようやく私は平穏を取り戻すことができたような気がしていた。
1度だけ、倉橋君と前田さんが2人で会社を出る姿を見かけたことがある。
だが、私はそれを見ないふりをした。
考えないようにした。
そうすることで、だんだんと忘れられると思った。
あれからずっと、私は好きになれる人を捜し求めていたのだ。
倉橋君のことを思い出さなくなる程に、大好きになれる人を……。
みっちーが誘ってくれる合コンに参加したり、短大の時の友人が紹介してくれる男の人と会ってみたり。
でもそういう出会いは私を警戒させるだけで、いまいち結果には結びつかない。
賢治に想いを告げられたのは、そうして探すことすら諦めかけていた頃だった。