ランデヴー II
「あの、えっと……ものすごくプライベートなことなんですけど……」


プライベートな質問……更に私は驚いた。


一体何を言われるのか、ものすごく気になる。



興味深げに「ん？」と少し笑みを浮かべて尋ねると、彼女は視線をゆらゆらと揺らしながらも思い切ったように口を開いた。



「その……守山さんとお付き合い、されてるんですか……？」


予想もしていなかった質問に驚いて目を見開くと、今村さんの瞳には少しの好奇心の色が見て取れる。


彼女でもこういうことに興味があるのかと、失礼ながら私はかなり意表を突かれた。



「え、と……なんで……？」


真意を測りかねた末に恐る恐るそう問い掛けると、今村さんはハッとしたように口元に手を当てて突然うろたえ出す。



「あ……ごめんなさい！ 違うんです、この前の忘年会の後2人で腕を組んで歩いてる所を見かけてしまって！ ごめんなさい！」


何故か急に恐縮しながら謝り出す今村さんを、私はぽかんと見つめた。


そんなに謝らなくてもいいのに……怒ったりしないのに。


一体自分がどういう目で見られているのか、ものすごく気になる反応だ。
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