俺と馬鹿と新婚生活?!
「ゲホッ…ゲホッ…」
煙が充満して息が苦しい
目も染みて涙が出る
もう、座ってることも無理になってきた
私はその場に転がる
「ケホッ…ふっ…ぅぅ…」
意識も朦朧としてきた
こんな時でも思い出すのは颯太のこと
「颯太…」
嫌だよ…
颯太のこと忘れたくないよ…
「颯…太ぁ…」
颯太に知られないまま死ぬなんて嫌だよ…
「そぅ…た…」
一度でいいから…
"綾乃"って言ってもらいたかった…
「そ……た……」
死ぬの…
怖いよ…
颯太…
そして、私は燃えていく小屋の中で意識を失った…