あらま、変な子!
「イヤァアアア、ドグァァァン!!!!」


消しゴムは綺麗に弧を描いて、着陸すると同時に激しい爆音を上げた……ってオイ。

爆発してねーし。

しかも声デカいから、みんな振り返ってるし……。

パッと隣の奴を見る。

顔は見えないものの、サラサラとした髪をポニーテールにした、小柄な女子だ。


「ちょっと、流川くん、真辺さん?うるさいわよ」

ほらね怒られた……。

何の責任もない可哀想な冤罪者、俺。

……ま、寝てたけどさ。


「すみません先生、隣の彼が居眠りをしていたものですから、目を覚ましてもらうとして」


そうそう、だから俺は無関係……ってオイ!!


「あら流川くんたら寝てたの?放課後、居残り掃除お願いするわね」

ニコニコと無罪の俺に判決を言い渡す先生……名前も知らない……。

一方隣の奴は上機嫌で消しゴムを拾いに行った。


< 4 / 13 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop