社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
「私は拓斗さんから離れていきません」
「あぁ、分かってる。ただ大事にしてると言えるのは俺にとっては優子しか居ないから」
拓斗さん…
「大事な何かを…、奪われると考えれば俺の中では必然的に優子になる」
そんな言葉に胸が締め付けられた気分。
そして、お腹にいる赤ちゃんの性別が女の子だったらと考えてしまう。
「俺はお義父さんに申し訳ない事をした」
肩を落とし、はぁと息を吐き目を細め拓斗さんは手を伸ばし私の頬に触れた。
「それでも、離さない。お義父さんには悪いと思うが、優子をお義父さんには返したくない。それが本音だ」
妊娠報告をするつもりだったのに、こんな言葉を言ってもらえるなんて。