社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
「こんな場所で長話するのは優子の身体に良くないんじゃないか?なかなか冷え込む」
「それもそうねぇ。お母さんはお父さんと布団敷いておくから優子は部屋から寝巻き持ってきなさい」
拓斗さんのマンションに引っ越す時、段ボールに入りきらなかった衣類が今だ私の部屋に置いたままになっている。
こんな時、運ぶ時に使った段ボールの小ささが役にたつなんてちょっと複雑だなぁ。
「階段は走っちゃ駄目よ」
「こら、優子!何段飛ばしも禁止だぞ。優子ひとりの身体じゃないんだから」
分かってるって。
急いでても階段は走らないし、急いでても一段飛ばもうしない。
ギシギシと音を鳴らしながら久しぶりに自分の部屋へと入れば、こんなの使ってたっけ?という物で溢れかえっていた。