社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
――そんな俺の心配も虚しく向に鳴ろうとしない携帯。
優子を攻めるつもりはないがやはりしてほしいと思うのが俺の本音で、蛇口を捻りシャワーベッドを戻しながら明白に肩を下ろした。
「ん?」
理解と同時に動き出す手足。
バスルームの扉を乱暴に開きバスタオル上の携帯に手を伸ばす。
待ち望んだ着信だ。
「―…もしもし」
焦っている事をバレないように冷静を装いながら咳払いをし耳を澄ます。
『社長、おはようございます。朝早く申し訳ございません』
力が抜けそうだ。
「串田か。一体、何の用だ?」
『本日のスケジュール内容が変更になりましたのでご連絡を致しました。急ではありますが午後からの』