社長の旦那と恋煩いの妻(わたし) シリーズ大幅修正加筆中
お母さんに似た者夫婦なんて拓斗さんはなんて思ったのかな?
返ってくる応答に緊張しながら拓斗さんの口が開くのを待っていると…
「……っ」
拓斗さんは微かに目を細め頷いた後。
「そうみたいだな。お義母さんが言った通りで俺達は似た者夫婦みたいだ」
素直に嬉しい。
立場も全く違う私と拓斗さんが似た者夫婦とお母さんに言われた事。
そしてなにより…
拓斗さんが比定しなかった事が私にとってこれ以上にない嬉しさ。
自然と頬が緩んできているのが分かる。
「ねぇ、飯田さん。ちょっとだけ一言だけ言わせてもらいたいんだけど」
お母さんにそう呼ばれた拓斗さんの視線が私から外れる。